氷見の景色といえば、まず思い浮かぶのは海越しの立山連峰。波のない穏やかな海の向こうに3000m級の山々が望める景色は世界でも有数で、まさに氷見が誇る絶景です。しかし、実はそれ以外にも氷見ならではの文化を感じる景色があります。それが高台から街を見渡した景色。氷見のまちなかは町屋の住宅が密集しているのですが、そのほとんどに黒瓦の屋根が使用されています。富山では黒瓦の屋根は一般的ですが、町屋が多いエリアであることもあり、まちが黒く塗られているような重厚感のある風景は氷見ならではの景色といえます。「瓦はね、単純に性能がいいんですよ。耐熱、耐水、遮音性、氷見の大きくて立派な住宅を守ってきた誇らしい文化の一つでもあります」そう話すのは、氷見で屋根・外壁のリフォーム業を営む、坂下瓦店の坂下さん。坂下瓦店は1983年に屋根瓦の専門店として創業。10年ほど前に坂下さんが代表を継承してからは板金や雨樋(あまどい)の施工も行うようになり、今では外装に関するお困りごとは何でも承っています。「創業以来、些細なことでも相談できる『住まいのかかりつけ医』をモットーに日々の仕事に取り組んできました。仕事は素早く手の届く範囲に限定し、プロの目線で“お客様にとっての最善手”のご提案・施工を一貫して行っています」今回、坂下瓦店が募集するのは、屋根や外壁などの外装修理を行う現場スタッフ。「募集に関して、経験や年齢は問いません。業界のセオリーや技術よりも、お客様への気遣いを大切にしているからこそ、先入観の無い未経験者はむしろ大歓迎ですよ」「弊社の現場作業は基本2~3人で行います。外での作業なので、雨の日などは現場に出ることはできませんが、そういった日は会社内で作業を行なっていただきます。悪天候の日を利用してYouTubeを見ながら新人の方と施工の研究や練習をすることもありますよ」こちらは入社3年目の菅沢さん。菅沢さんはスーパーの鮮魚部門でお勤めだったそうで、外装に関する業務は未経験の状態で坂下瓦店に入社したそうです。「この仕事を選んだのは、外で体を動かしながら働きたかったこと、あとは給料と休日に魅力を感じたからです。前職は全く違う業界で不安もありましたが、現場の空気感は明るくて、先輩スタッフにわからないことを聞くと皆さん快く教えてくれます」未経験で苦労されたことはありませんか?「もちろんありますよ。皆さん細かい部分までこだわりがあるので、そのクオリティについていくのは大変です(笑)」こちらは菅沢さんと一緒に作業をされていた、先輩の竹岸さん。竹岸さんには仕事への誇りとやりがいを伺ってみました。「屋根・外壁は住宅を雨風から守り、長く快適に暮らせるようにするために重要なことです。生活に直結することなので責任感もありますが、暮らしを支えているという誇りを持っています」「ご依頼をされた時に困っていたお客様が、仕上がりを見て笑顔になり、「ありがとう」という言葉をかけてくださる時はやりがいを感じますね」この日は瓦を敷く前の防水シートの貼り付け作業を見学させていただきました。軒下の狭い部分も隙間ができないよう、入念にシートを貼っていきます。坂下さんは、お客様からは見えない部分だからこそ、こだわることに矜持があるといいます。現場からの帰り際、求める人物像を尋ねると、「前向きな人がいい」と即答。「外装のリフォームはお客様のお困りごと、心配ごとを解決する仕事です。お客様の心に寄り添い、安心してもらうためにも、仕事を受ける人が前向きであることは欠かせません。また、市内の方はもちろん、市外県外から来ていただけるのであれば、氷見での暮らしを楽しむ前向きな気持ちがある方もいいですね。私は休日は船で海に出て釣りに行くことが趣味なのですが、海に出る時間や、子どもといる時間があるから仕事も頑張れていると思います」手の届く範囲を大切に、人々の暮らしと氷見の文化を支える仕事。相手の暮らしを想うこと、それが自分の楽しい暮らしになる人にきっとこの会社は向いていると思います。インタビュー写真:藤田 義史取材日:2024年※ 記事内年数は取材当時のものです。<求人情報>● 現場スタッフ