氷見市柳田の景観は、国道から海へ向かうにつれて変化します。チェーン店や地元企業が建ち並ぶ道沿いから、住宅街、砂地の畑、そして松の木が生い茂る浜辺へのグラデーションは、この地区の多様さを示しているようです。年に数回しか見られない冬景色ほんの少し歩くだけで、雄大な海と立山連峰が見える周辺環境。柳田で暮らす筆者自身、氷見へ移住してからは、ウォーキングが日課になりました。ウォーキングコースには、島尾キャンプ場へと続く" 陸橋 "があります。ちなみに、その坂を登ると、三方が丘陵に囲まれた氷見の地理を読み解くことができます。高岡の二上山方面に発達する入道雲刻々と色変わる空を眺めるのも柳田暮らしの良さ陸橋から手が届くように佇む木造平屋の建物が、今回ご紹介する「ランチハウス龍」さんの調理場です。当店は、平成9年の開業から、日替わりの弁当を製造・配達販売してきました。しかし昨年末、25年続いた事業を畳む決断を下しました。「ランチハウス龍」外観それから半年が経過した6月の終わり。オーナーである加治恵子さんの「当時のままキレイにしてある建物や設備を使って、ぜひ若い人たちが挑戦してくれたら」という想いを伺いし、本記事を通して、「ランチハウス龍」の経営資源を引き継ぐひとを募集したいと思います。" 健康に気を配った手作りの弁当を次の世代へ "当店では、カラダに優しい献立を日替わりで提供してきました。加治さんによると、従業員のおばあちゃんが作る煮物が好評だったそうです。調理したひとの顔が思い浮かぶような弁当は、コンビニ弁当が普及した現代だからこそ、根強い支持を得る要因になりました。昔1番忙しかった時は、1日500食を12人の従業員さんで準備していたとのこと。最終的には、多い時の3割まで落ち込みましたが、結果的に「ランチハウス龍」の味を好きでいてくれるお客さんから長く支えてもらう形となりました。調理場に残されたカレンダーは12月末で止まったまま。種類豊富な献立から想像するに、おかあさんたちが丁寧に盛り付けている様子が目に浮かびます。加治さんによると、引き継ぐひとの希望に応じて、レシピを教えてくれるそうです。さらに、受注の半分強が法人からだったこともあり、取引先も引き継げるようサポートできたらと話してくださいました。何かと不安が多い立ち上げ時期を伴走してもらえるのは、とても心強いです。" すぐにでも営業を始められる環境 "調理場を詳しく見ていきます。ご覧の通り、建物・設備ともキレイに維持管理されています。すべての設備は半年前まで正常に作動していたそうで、すぐにも営業を始められる状態と言えるでしょう。敷地面積は約100坪。次のひとが行う事業内容によりますが、十分な広さも備えています。新規に設備等すべてを用意するとなれば、かなりの投資が必要になるはずです。ソフトとハードの両面を引き継ぐことができる(※1)本物件は、一歩を踏み出したいと思うひとにとって、大きな後押しになると思われます。※1:弁当屋として引き継いだ場合” アイデア次第で広がる無数のチャンス ”開業当時は4つの弁当屋が存在した氷見ですが、現在では2つ(個人経営店とチェーン店)まで減ってしまいました。コンビニ弁当の定着や、コロナ禍の影響で飲食店も弁当販売を行うようになり、ここ数年で競争はさらに激化しています。この状況を踏まえたうえで、どのような事業を行うか念入りに検討する必要があるでしょう。以前と変わらず弁当を販売するだけでは、市場に淘汰されてしまう可能性があります。株式会社富士経済が2019年に発表したレポートによると、高齢者人口の増加にともない、高齢者向け食品および宅配サービス市場は今後拡大していくと予想されています。このように、販売するターゲット層を変えてみるのも方法のひとつです。そのほか、惣菜やスイーツを販売したり、アイデア次第で無数の可能性を秘めています。氷見市では、新しく事業を始めたいと思うひとに向けたサポートが充実しています。創業や引き継ぎ後の経営に関することは、「氷見市ビジネスサポートセンター・Himi-Biz」が親身になって応援します。あわせて、創業に関する補助金も用意されています。詳しくは、市の専用ページからご覧ください。氷見市の創業者向け補助金について|氷見市公式” 職場と住まいが隣接する環境で ”(※住宅は成約済|2023年6月時点)近年は、氷見市外や県外から移住された方が、創業するケースも増えています。しかしながら、職住両方の物件がタイミングよく見つかり契約に至るのは稀です。本物件は嬉しいことに、調理場正面に4DKの戸建て住宅(※成約済|2023年6月時点)があり、移住と同時に事業を始められる環境が整っています。住まいから徒歩0分の立地1階ダイニングキッチン1階和室2階洋室住まいや暮らしに関することは、「氷見市IJU(移住)応援センター・みらいエンジン」がサポートします。また創業支援と同様、移住に関する補助金の情報は、市の専用ページからご覧ください。住まい・移住に関する補助制度について|氷見市公式" 建物や土地などすべての経営資源を引き継ぎ(※2) "本物件は、建物や土地、設備などすべての経営資源を引き継ぐのが条件になります。※2:先の住宅とセットで購入するのが、オーナーさんの希望です。..いかがだったでしょうか。繰り返しになりますが、今すぐにでも事業を始められる環境が整っている本物件は、地方で新しく挑戦したいと考えているひとにとってピッタリだと思います。何より氷見のまちは、そんなあなたを応援する風土が根付いています。潮風香る柳田の片隅から夢を叶えてみませんか?<基本情報>・事業者名有限会社ランチハウス龍・住所氷見市柳田字浜畑 3446番地3(Goolge Mapsへ)・代表者加治恵子・その他* 希望譲渡金額は、事前面談の際にお知らせします。* 必ずしも弁当屋を引き継ぐ必要はありません。※:事業の引き継ぎをご希望の方は、下記の「ご応募・お問い合わせ」ボタンよりご連絡ください。後日、弊サイトよりご案内いたします。